「バッチファイル」という言葉を聞いたことはあるけれど、何をするものなのかよくわからない…。
気づいたらPCに .bat
という拡張子のファイルがあって不安になった、という人もいるかもしれません。
この記事では、バッチファイルの基本的な仕組みや安全性、自分で作る方法や活用例 を初心者向けにわかりやすく解説します。
家庭でも役立つちょっとした効率化のアイデアも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
バッチファイルとは?
バッチファイル(Batch File、拡張子 .bat
)とは、Windowsで一連の命令(コマンド)をまとめて実行するためのファイルです。
「バッチ(batch)」は英語で「ひとまとめ」「一括」という意味で、IT用語としては複数の処理をまとめて自動で実行する仕組みを指します。
普段は黒い画面(コマンドプロンプト)で入力するような命令を、バッチファイルにまとめておけば、ダブルクリックするだけで自動実行してくれます。
- フォルダをコピーする
- ソフトを起動する
- ネット接続を確認する
といった処理を一発でこなせる便利ツールです。
バッチファイルは危険?
「知らないうちにバッチファイルがあった」というケースもあります。
しかし、正規のアプリやツールが裏で処理を自動化するために生成することも多いため、すべてがウイルスというわけではありません。
ただし、出どころ不明のバッチファイルを不用意に開くと、ファイル削除やPC設定変更などを勝手にされる危険があるので注意が必要です。
・自分で作った
.bat
は安全/用途が分かっているものだけ実行する・メール添付やネットから入手した不明な
.bat
は実行しない
バッチファイルは自分で作れるの?
はい、誰でも簡単に作れます。特別なソフトは不要で、Windows標準の「メモ帳」だけで作成可能 です。
- メモ帳を開く
- やりたい命令(例:メッセージ表示)を書き込む
〇〇.bat
という名前で保存(ファイルの種類は「すべてのファイル」)
例(そのまま保存してダブルクリックで動きます):
echo Hello World!
pause
バッチファイルでできること(効率化の例)
家庭や日常のパソコン作業でも役立ちます。
- バックアップを自動化:特定フォルダをUSBや外付けHDDにコピー
- 朝のルーティン起動:よく使うアプリやサイトを一気に開く
- ネット接続確認:ボタン1つでインターネット疎通チェック
- ゴミ箱を空にする:右クリック操作なしで一発削除
- フォルダ整理:動画や写真を自動で振り分け
複数アプリ/サイトを一括起動
@echo off
start chrome https://www.google.com
start chrome https://www.youtube.com
start notepad.exe
ドキュメントを外付けにバックアップ
@echo off
xcopy "C:\Users\あなた\Documents" "E:\Backup\Documents" /E /I /Y
Macの場合はどうする?
ここまで説明してきたバッチファイルは、実はWindows専用の仕組みです。
Macでは代わりに シェルスクリプト(Shell Script) を使います。
- 拡張子は
.sh
- テキストエディタ(テキストエディット等)で作成できる
- ターミナル(コマンドライン)から実行する
例:
#!/bin/bash
echo "Hello, Mac!"
保存後は以下で実行権限を付与して動かします。
chmod +x test.sh
./test.sh
Windows=
.bat
(バッチファイル)/ Mac・Linux=.sh
(シェルスクリプト)と覚えるとスッキリ。
まとめ
- バッチファイルは、複数の命令をまとめて自動実行するためのWindows用ファイル(拡張子
.bat
)。 - 「バッチ(batch)」は「ひとまとめ」「一括」の意で、IT用語ではまとめて処理する仕組みを指す。
- 正規のものなら安全だが、出どころ不明の
.bat
は実行しない。 - メモ帳で誰でも作成でき、バックアップや整理など家庭でも役立つ。
- Macではバッチの代わりに
.sh
(シェルスクリプト)を使う。
仕事だけでなく、家庭のちょっとした作業効率化にも使える便利なツールがバッチファイルです。