「クラウド」と「オンプレミス」という言葉、最近よく耳にしませんか?
でも「クラウド=インターネット?」と思ったり、「オンプレって難しそう…」と感じる人も多いはずです。
この記事では、クラウドとオンプレミスの違いを初心者にもわかるように解説します。生活の例を交えながら、メリット・デメリットも整理していきます。
クラウドとは?
クラウドとは、インターネット経由で利用できるサービスやシステムのことです。
自分でパソコンやサーバーを用意しなくても、必要なときにすぐに使えるのが特徴です。
クラウドの例
- Gmail や Yahoo!メール
- Google Drive や Dropbox
- Amazon Web Services (AWS)
- Microsoft 365(オンライン版)
イメージ:自分で持たずに「必要な分だけ借りて使う」仕組み。
クラウドの代表例
クラウドといえば、世界的に有名なサービスがいくつもあります。
- Amazon Web Services(AWS):世界シェア上位のクラウドサービス。WebアプリからAIまで幅広く活用。
- Microsoft Azure:Windowsとの親和性が高く、企業での導入が進む。
- Google Cloud Platform(GCP):データ分析や機械学習分野に強み。
- Dropbox/Google Drive:個人でも使いやすいクラウドストレージの代表格。
- Microsoft 365(オンライン版):WordやExcelをクラウド上で利用可能。
ポイント:「自分で所有せず、インターネット経由で必要な分だけ借りて使う」形がクラウドの典型です。
オンプレミスとは?
オンプレミスとは、自分の会社や自宅の中にサーバーやシステムを設置して利用する方法です。
クラウドと違って、すべてを自分の環境で管理するため、責任と自由度が高くなります。
オンプレミスの例
- 社内のファイルサーバー
- 自社サーバーで動かす業務システム
- パソコンに直接インストールして使う会計ソフト
イメージ:「自分の場所に置いて、自分で管理する」仕組み。
オンプレミスの代表例
オンプレミスには、企業で長年使われてきた定番製品があります。
- Windows Server:多くの企業で採用されるサーバーOS(Active Directoryなどの管理機能)。
- Linux(Red Hat/Ubuntu など):無償/有償ディストリビューションがあり、サーバー用途で広く普及。
- Oracle Database/Microsoft SQL Server:業務システムで使われる代表的なデータベース。
- VMware ESXi:サーバー仮想化の定番プラットフォーム。
- Cisco 機器:ルーターやスイッチなどネットワーク機器の大手。
ポイント:「自社(自宅)内に設置して、自分たちで運用・保守を行う」形がオンプレミスの典型です。
クラウドとオンプレミスの違いを整理
比較ポイント | クラウド | オンプレミス | 解説(イメージ) |
---|---|---|---|
場所 | インターネット上(外部のサーバー) | 自分の会社や家の中 | レンタルオフィス / 自社ビル |
初期コスト | 低い(使った分だけ課金) | 高い(サーバー購入が必要) | 月額レンタル / 一括購入 |
柔軟性 | 拡張・縮小が簡単 | 拡張に時間とコストがかかる | 部屋を広げる / 建物を建て替える |
管理責任 | 外部サービスに任せられる | 自分たちで運用・保守が必要 | 管理会社に任せる / 自分でメンテ |
身近な例で考える
- 写真をGoogleフォトに保存 → クラウド
- 写真を外付けHDDに保存 → オンプレミス
- Microsoft 365(オンライン版) → クラウド
- インストール版Office → オンプレミス
どちらを選ぶべき?
- 個人や中小企業:クラウドが便利(低コスト・手間が少ない)
- 大企業や特定業種(金融・医療など):セキュリティや法規制のためオンプレが選ばれることも多い
👉 どちらが正解というより「目的や規模に応じて選ぶ」のが大切です。
豆知識・雑学
- 「クラウド」という言葉の由来:昔のネットワーク図で、インターネットを「雲(クラウド)」で描いていたことに由来。
- オンプレミスの語源:「On-Premises(敷地内で)」が元。ITでは「自社/自宅の施設内で運用する」の意味。
まとめ
- クラウド=借りて使う(便利・柔軟・低コスト)
- オンプレミス=自分で持つ(自由度・安定性・責任大)
初心者はまずクラウドをイメージすると分かりやすいですが、オンプレミスとの違いを知っておくとITの理解がぐっと深まります。