「IPアドレス」と「URL」、どちらもインターネットで使われる言葉ですが、同じものと思っていませんか?
実は役割がまったく違います。
この記事では、IPアドレスとURLの違いを初心者向けにわかりやすく解説します。
家の住所や名前にたとえて説明するので、直感的に理解できるはずです。
IPアドレスとは?
IPアドレスとは、インターネット上のコンピュータやサーバーを識別するための「数字の住所」です。
世界中のコンピュータは、このIPアドレスを使って相手を探し、データをやり取りします。
例:
- IPv4形式 →
192.168.1.1
のような数字の並び - IPv6形式 →
2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334
のように長い16進数
💡 ポイント:
IPアドレス=数字で表された「インターネット上の住所」
身近な機器にもあるIPアドレス
IPアドレスはWebサーバーだけでなく、私たちの身近な機器にも割り当てられています。
- 自宅のWi-Fiルーター
- 会社や家庭のプリンター
- スマホやパソコン
- 監視カメラやスマート家電
たとえば、会社のプリンターにIPアドレスが割り当てられているので、同じネットワーク内のパソコンから「このプリンターに印刷して」と通信できるのです。
もしIPアドレスがなければ、どの機器にデータを送ればよいかコンピュータ同士が判断できません。
💡 ポイント:
IPアドレスは「インターネットだけでなく、家庭や会社のネットワーク機器を識別するためにも使われている」ことを覚えておきましょう。
URLとは?
URL(Uniform Resource Locator)とは、WebサイトやWebページの場所を示す「文字で書かれた住所+案内板」です。
普段、私たちがブラウザに入力するのはこのURLです。
例:
https://www.example.com/index.html
https://zeroitblog.com/internet-web-difference/
URLは内部でIPアドレスに変換されて通信が行われますが、人間には数字より文字のほうがわかりやすいため、URLが使われています。
💡 ポイント:
URL=人間がわかりやすいように工夫された「住所表示」
IPアドレスとURLの違いを整理
IPアドレス | URL | 解説(イメージ) |
---|---|---|
数字で表される住所 | 文字で表される住所 | 家の地番(IP)と表札や看板(URL)の関係 |
コンピュータ同士が通信に利用 | 人間がWebサイトを使いやすくするために利用 | 仕組み上はURLがIPアドレスに変換されて使われる |
例:192.168.1.1 | 例:https://example.com | 見やすさ・覚えやすさの違い |
DNS(URLをIPアドレスに変える仕組み)
実は、URLを入力してサイトが表示される裏では「DNS(Domain Name System)」が働いています。
DNSは、URLをIPアドレスに変換する「インターネットの電話帳」のような仕組みです。
👉 例:
- ユーザーが
https://example.com
と入力 - DNSが「example.com=93.184.216.34(IPアドレス)」と変換
- サーバーにアクセスしてWebページを取得
この仕組みのおかげで、私たちは数字を覚えなくても文字でWebサイトを利用できるのです。
実際のURLとIPアドレスの例
普段使っている有名なサービスにも「URL」と「IPアドレス」があります(IPは地域や時期、接続先によって変わる場合があります)。
- GoogleのURL →
https://www.google.com
- GoogleのIPアドレス例 →
142.250.196.132
- YouTubeのURL →
https://www.youtube.com
- YouTubeのIPアドレス例 →
142.250.196.142
理論上、ブラウザにこのIPアドレスを直接入力してもサイトにアクセスできる場合があります。
ただし大規模サービスでは複数のサーバーやセキュリティ設定(証明書、リダイレクト、CDN等)があるため、必ずしもURLと同じように表示されるわけではありません。
💡 ポイント:
URLは「人間が覚えやすい名前」、IPアドレスは「コンピュータ同士が通信するための数字」と考えるとイメージしやすいです。
よくある誤解Q&A
Q. URLとIPアドレス、どちらかだけで十分じゃないの?
A. コンピュータにはIPアドレスが必須ですが、人間にとっては覚えにくいのでURLが必要です。両方が役割を分担しています。
Q. URLを入力するとき、必ず「https://」から書かないといけない?
A. ブラウザが自動で補完してくれる場合が多いですが、省略せず書くほうが正確です。
Q. IPアドレスを直接ブラウザに入れてもサイトにアクセスできる?
A. 一部のサーバーには可能ですが、多くの場合はドメイン(URL)でのアクセスを前提にしているため、正しく表示されないこともあります。
まとめ
- IPアドレス=数字で表される「インターネット上の住所」
- URL=人間にわかりやすい文字で表された「住所表示」
- 両者はDNSによって結びついており、私たちはURLを使うだけで目的のサイトにアクセスできる
この違いを理解しておくと、インターネットの仕組みがよりクリアに見えてきます。
ITパスポートや情報Ⅰの勉強にも必ず役立ちます。
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