プロトコルの種類とは?初心者にもわかりやすく解説

プロトコルのイメージ画像 IT基礎知識

「プロトコル」という言葉は、インターネットや通信を学ぶと必ず出てきます。意味は「通信のルール」ですが、実際には多くの種類があります。
この記事では、ITパスポートや情報Ⅰの学習でよく出てくる代表的なプロトコルを、初心者向けにやさしく解説します。日常生活の例えも交えて理解を深めましょう。

プロトコルとは?

プロトコル=通信のための約束事・ルール

人が会話するときに「日本語で話そう」「この言葉はこういう意味」と決めるのと同じで、コンピュータ同士が正しく情報をやり取りするための共通ルールが必要です。これがプロトコルです。

よく出てくるプロトコルの種類

HTTP / HTTPS(Web閲覧)

  • 役割:ブラウザとWebサーバーの間で、ページのデータ(HTML・画像など)をやり取りするルール。
  • 仕組み:ブラウザが「このページをください(リクエスト)」→ サーバーが「はい、どうぞ(レスポンス)」。
  • HTTPS:HTTPに暗号化(SSL/TLS)が加わった安全版。URLがhttps://で始まり、鍵マークが付く。
  • 具体例:ネット通販や銀行サイト、ログイン画面は基本的にHTTPS。

FTP(File Transfer Protocol/ファイル転送)

  • 役割:自分のPCとサーバーの間でファイルを送受信するためのルール。
  • 仕組み:FTPクライアント(例:FileZilla)でサーバーに接続し、HTMLや画像、バックアップ等をアップロード/ダウンロード。
  • 特徴:HTTP/HTTPSは「ページを閲覧」、FTPは「ページの中身(ファイル)を置く・取り出す」。
  • 具体例:WordPressのテーマや画像をサーバーへアップする時に使用。

SMTP / POP3 / IMAP(メール)

  • SMTP(送信):メールを送るためのルール。送信用の“専用道路”。
  • POP3(受信・保存):サーバーからメールを端末にダウンロードして読む方式。オフラインでも読める。
  • IMAP(受信・同期):メールをサーバーに残したまま、複数端末で同じ受信箱を共有できる。
  • 具体例:スマホで既読にしたメールがPCでも既読になるのはIMAPのおかげ。

DNS(Domain Name System/名前を番号に変換)

  • 役割:ドメイン名(例:example.com)を、接続先のIPアドレス(数字の住所)に変換する。
  • 仕組み:ブラウザがDNSサーバーに問い合わせ→「その名前の住所(IP)はこれです」と教えてもらい、サーバーへ接続。
  • 例え:「電話帳で名前から電話番号を調べる」のと同じ。

TCP / IP(通信の基盤)

  • IP(Internet Protocol):データの送り先の住所を決める役割(IPアドレス)。
  • TCP(Transmission Control Protocol):データを小分け(パケット化)し、順番通り・確実に届くよう制御する役割。
  • セットで動作:IPが「住所を決める」、TCPが「荷物を確実に届ける」。
  • 例え:長い文章を小包に分けて発送→相手側で正しい順序に並べ直す配達イメージ。

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol/自動設定)

  • 役割:PCやスマホにIPアドレスを自動で割り当てる。
  • 仕組み:Wi-Fiルーターが「あなたは 192.168.0.5」といった住所を自動で配る。
  • 具体例:自宅や会社のWi-Fiに接続すると、何も設定しなくてもネットにつながるのはDHCPのおかげ。

まとめ

  • プロトコル=通信のルール。コンピュータ同士がスムーズにやりとりするための約束事。
  • 代表的な種類(ITパスポート・情報Ⅰレベル):
    ・HTTP/HTTPS(Web閲覧)/FTP(ファイル転送)/SMTP・POP3・IMAP(メール)/DNS(名前→番号)/TCP・IP(通信の基盤)/DHCP(自動設定)
  • 日常のネット利用は、これらのプロトコルが裏で連携して動いているから成り立っています。

用語の“名前だけ”で暗記するのではなく、「何をしているのか」「どんな場面で使うのか」までセットで覚えると、試験でも実生活でも役立ちます。

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